システム運用の仕事は何故つまらないか

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ここ、最近ずっと、「なぜ、システム運用の仕事はつまらないのか?」ということを考えてきました。自分の中で1つの答えがでたので、そのことについて記したいと思います。システム運用の仕事に興味がある就活生にも読んでもらえたら嬉しいです。

 

が、始めに簡単に自分の職歴を紹介。

社会人8年目がもうそろそろ終わろうとしています。09年に新卒でSIer(システムの開発、構築を請け負う業者)に入社しました。
約半年の研修を経て、配属された部署が客先常駐での運用業務。ホスト(zOS)の運用、あとは、Windowsサーバーの1次受けを主にしていました。オペレータの統括としてプレイヤー兼管理者的な立場で3年間位働きました。

その後は、新宿にある客先で、Windows7のクライアントの対応、AD、ExChange、POSTFIXの運用、たまに簡単な構築、簡単なネットワークの設定の業務に2年位していました。分からないことも沢山ありましたが、ここでの2年間で結構力がついた気がします。現場のリーダが教えが上手かったことと、割となんでも自由に触れる環境があったことがよかったです。

その後は、会社の公募制度を利用してあるベンダー製品の構築を主にしている部署に異動しました。8か月位構築部隊にいましたが、そのベンダー製品でグループウェアを運用している部署が同じ部内にあったのですが、いやいや、そこの仕事に就くことになり、およそ2年になります。

今も、プレイヤー兼管理者の立場として日々の運用業務に従事しています。

以上のように、僕の8年間の社会人経験での主な仕事はシステムの運用がメインになります。このシステム運用という仕事は奥が深いし、障害が起きたら大変で、てんやわんやで、かといって通常稼働を保っていても誰からも褒められないし、結構しんどい業務です。

そして、なによりも面白くないです。

なぜ、面白くないのか、どうしたら面白くなるのだろうかということをここ2か月ほど真剣に考えざるを得ない状況があったので、考えました。

そして1つの答えが出たのですが、そのきっかけはある本との出会いでした。

「採用基準」という本との出会い

マッキンゼーという有名コンサル企業で採用マネージャーとして12年間務めた著者である「伊賀泰代氏」。はてなで有名な「ちきりん」の中の人ともいわれています。そんな著者が採用経験を通じて、現在の日本人に足りていないものは何か、そして、これからどんな力が必要なのかを書いた本です。(決してマッキンゼーにはいるためのノウハウが書かれたわけではありません)

これからの社会に必要な力とは「リーダーシップ」であると、著者は主張しています。日本の社会ではリーダがあいまいになっており、管理者(マネージャー)や調整者(コーディネーター)がリーダのように扱われているが、本当にリーダーに必要な力とは以下の4つであると紹介されています。

1.目標を掲げる
2.先頭を走る
3.決める
4.伝える

詳しくは、この本を読んでほしいのですが、このリーダに求められる4つの要素を読んでいる時にはっとさせられました。今まで、僕が携わってきた運用業務にこの4つの要素を示してくれた人はいないと・・

リーダーの不在のシステム運用業務

そう、まさにシステム運用の仕事にはリーダがいないのです。管理者という名の一見リーダに思えるような人がいますが、今まで出会った管理者は結局、管理者で、リーダではなかった。僕も今、管理者という立場で、時々場所によっては「リーダ」という言葉を使って自分を表しますが、決してリーダではなかったことに気づかされました。

なぜなら、目標を決めて、それに対してチームのメンバーをリードしていないからです。

もちろん、障害がおきないように先手をうったり、障害が起きたら1分でも早く通常稼働にもどすという使命がシステム運用にはあります。でもそれはリードすべき目標ではなく、あくまで運用の大前提みたいなもの。

スポーツをしていて、楽しくエキサイトするのはなぜか。「相手に勝つ」という大きく明確な目標があるから。そして、その目標がある故にチームは団結します。

でも、システム運用の仕事にはそれがない。

そうなると、チームのメンバーはどうなるか?疲弊していきます。自分たちがやっている日々の定常業務が、何に繋がっていくのか見えないから。ただ、ただ同じことを繰り返しているように思ってしまう。それなのに障害時には多大なプレッシャーをかけれれる。

彼や彼女らが行う日々の努力と瞬間瞬間の判断力や能力は高いのに、それらが向かうべきゴールがない。

開発や構築に僕が惹かれる理由はそこにある気がします。目標がはっきししており、それに向かうために一致団結しての仕事。だから面白く見える。でも、システム運用の仕事にはそれがない

システム運用に必要なのは管理者でなくリーダである

システム運用に必要な人はリーダです。自分たちが日々やっている仕事は、大きな目標につながっていくことを示してくれるリーダです。日々同じように見える毎日の仕事にも意味をもたしてくれるリーダです。

でも、今のシステム運用は通常稼働を常に保つための体制作りや、それらの手順書作りばかりに時間をさいてばかり。そんな中、次から次へと新しいシステムの運用を受け入れ、また、その体制と手順書の作成が続く。そして障害がおきたら、へとへとになりながら頑張る。

そりゃあ、面白くないよ。

もちろん、個人個人では学ぶことも多かったり、システムの奥深さに感心したりすることはあります。でも、チームとしどこに向かっていくのか分からない。

そんなシステム運用者の日々の努力を無駄にしないためにも、システム運用の仕事には、大きな目標をかかげ、日々の業務が、その目標に向かっていくための1歩であることを示す。それができるリーダが必要であるという結論に至りました。

さて、社会人生活9年目が、そろそろ始まります。
このまま運用業務をメインの仕事でするならば、僕はこのようなリーダを目指す必要があることに気付いた今、僕の次の一手は?

今、自問自答しています。

このブログ記事を書いた2年後に書いたブログは以下です↓

システム運用の仕事は何故面白いのか
2018年はシステムの障害とリプレースが重なり忙しい日々が続きました。2018年を振り返ると仕事をしていたか、休日は寝ていたかの記憶しかありません。体調も慢性的に悪く、社会人生活9年の中でワースト1位で「終わってる1年」は2018年と断言で...
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